「クレヨンしんちゃん」と「八時だよ!全員集合」

 日本PTA全国協議会調べによる、子どもに見せたくない番組の1位はクレヨンしんちゃんだそうだ。
 それを聞いたときに、クレヨンしんちゃんのスタッフはこれを誇るべきだ、と思った。

 今日の話はサッカーとは関係ありません。

 私が子供の頃、PTAの見せたくない番組と言えば、ダントツで「八時だよ!全員集合」だった。
 そして私はこの番組が好きで好きで仕方がなかった。
「ちょっとだけよ」や「ヒゲダンス」、「東村山音頭」などの有名な物ばかりでなく、ちょっとしたコントも結構覚えている。
 例えば、「アルゼンチンの子供は」
「アルゼンチンの子供は、子供は、子供は、アルゼンチンの子供は……」
と歌う。そして、加藤茶らが
「アルゼンチン」
の後ろに「子」をつけて歌おうとする。いかりや長介が止めようとしてドタバタが始まる、というわけだ。下品で馬鹿馬鹿しいが、下品で馬鹿馬鹿しいことが子供は大好きなのだ。
 あ、「ウルトラマンの子供は」、というのもあった。

 今日の話はサッカー日本代表とは関係ありません。

「ワンコー」
というのもあったな。喫茶店のコントだ。「コーヒーひとつ」と頼むと「はい、ワンコー」。「コーヒーふたつ」と頼むと「はい、ツーコー」
「ワンコーヒーの略だよ」と言う長介の説明を受けて、加藤茶らが、
「じゃ、一万杯のコーヒーの時はなんて言うの」
「そんな注文あるわけ無いだろう」
「でも、言って言って」
「そんなときは……、コーヒーマン、って言うんだ」

 今日の話はサッカー日本代表のW杯予選とは関係ありません。

 こんな細かいコントまで覚えているのだ。よっぽど好きだったのだろう。
 クレヨンしんちゃんがPTAの見せたくない番組の第一位だということは、あの全員集合と肩を並べたと言うことだ。あの「全員集合」だよ。これ以上の名誉があるだろうか。
 親は見せたくないというのに、子供は観たくて仕方がない、全員集合は子供に真に愛される番組だった。こうして何十年経ってからも、いい年の中年のおじさんに懐かしいと思い出される番組なのだ。

 クレヨンしんちゃんのスタッフは、PTAの見せたくない番組の一位であることを誇るべきだ。そして、今後何年も一位を取り続けられるよう、努力し続けなければならない。そうすれば真に子供に愛される番組であり続けるだろう。かつて全員集合がそういう番組だったように。



 それにしても「アルゼンチンの子供は……」か。ひさびさに思い出したな。
 何でこんなの、思い出したんだっけ。

 今日の話はサッカーW杯一次予選の相手国とは、全く一切全然何の関係もありませんので。

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