寝正月にラグビー

 正月のスポーツ番組というと、1月1日こそサッカーの天皇杯決勝だが、私にはラグビーのイメージのほうが強い。
 子供の頃の冬休みは外に出ても寒いし、こたつに入って寝っ転がり、ミカンでも食べながら、屈強な男たちのぶつかり合いを怠惰に眺めることが多かった。
 その頃、社会人ラグビーは新日鉄釜石が強かった。今は昔。
 社会人・大学・高校ラグビーと見比べると高校の技術が一段落ちるのは子供でもわかった。高校ラグビーはモールから球が出てこないのだ。

 大学ラグビーというと早明戦である。
 私は「前へ」の明治より、バックスの球回しが売り物の早稲田ラグビーが好きだった。ボールが良く動いて、見ていて楽しい。
 その早稲田ラグビーを明治の重量フォワードが押し切ろうとする。これこそ早明戦。
 そう言えば関西の雄、同志社のスクラムも重々しかった。

 20才頃から冬はスキーに出かけることが多くなり、寝正月は返上された。ラグビー観戦とも縁遠くなっていった。

 今年の正月休みはひざ痛のため、スキーはお休み。寝正月が帰ってきた。1月2日に全国ラグビーの準決勝を見た。
 大学ラグビーの様相は変わっていた。明治は途中のどこかで負けたようだ。
 関東学院大24-21法政大。関東学院大の決勝進出は8年連続という。いつの間にそんな強豪になったんだろう。
 解説が堀越正己(*1)だった。懐かしい。
 もう一方の準決勝は早稲田大45-17同志社大。早稲田圧勝。早稲田のフォワードは、いったいいつからあれほど重く強くなったのだろうか。あれは私の知る早稲田ではない。まるで明治だ。

 懐かしいといえば、NHK教育番組「体であそぼ」に、大八木淳史(*2)が出ていて、子供にラグビーを教えていた。彼は大学時代から印象が全く変わらないね。



*1 堀越正巳 1968年生まれ 熊谷工ー早稲田大ー神戸製鋼 スクラムハーフ 1998年神戸製鋼退社 元日本代表 現立正大監督
*2 大八木淳史 1961年生まれ 伏見工ー同志社大ー神戸製鋼 ロック 1997年引退 元日本代表 現在は神戸製鋼勤務の傍らラグビーの普及活動を全国で行う

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