木曜映画サイト 小説「白夜行」を読んで

 最近、東野圭吾作「白夜行」を読んだ。
 それで、この小説を映像化するなら、誰が唐沢雪穂に、誰が桐原亮司に相応しいかを考えた。

 何を馬鹿なことを言っているのか、と思われるかもしれない。
「白夜行」はとっくに映像化されている。2006年にはテレビドラマ化された。雪穂役は綾瀬はるか、亮司役は山田孝之だった。2011年には映画化されている。雪穂は堀北真希、亮司は高良健吾が演じた。

 アンテナが低くて申し訳ないのだが、私が「白夜行」を読んだ時、それがとっくに映像化されていることを知らなかった。なぜ「白夜行」を読んだのかと言えば、東野圭吾の直木賞作品「容疑者Xの献身」を読んで、面白いと思い、他の代表作を読んでみたくなったから、である。
 私はテレビドラマは滅多に見ないのでドラマ情報に疎い。映画は最近また見るようになったが、2011年ごろは疎くて映画情報をよく知らなかった。
 というわけで、とっくに映像化されていたのに、雪穂役に誰が相応しいかを一人で考えてから、綾瀬はるかや堀北真希が演じていたことを知った、という阿呆なことになった。面目ない。

 ところで、綾瀬はるかと堀北真希、と聞いて私は違和感を持ったのである。
 二人とも優しい女を演じることが多い、というイメージがあった。雪穂を演じるのは何よりも美女でなければならないが、その美しい顔の裏に冷徹さを秘めていなければならない。綾瀬や堀北では冷たい演技が得意な気がしなかったのだ。
 私が真っ先に思い浮かべたのは鈴木京香だった。だが、いま映像化するとなると、もっと若い女優になるだろう。美しいが、冷たい演技も似合う女優と言えば誰だろう。
 沢尻エリカではないか? 彼女が芸能界から消えた状況にあるのは実に残念だな、などと思ったのである。

 その後、映画「白夜行」の予告編を見た。堀北真希はさすがの演技で、美しい顔の裏の冷徹さをよく表現していた。

 さて、亮司は誰が相応しいだろう。彼は、頭が切れると同時に多くの犯罪に手を染めた。それでいながら、純粋な献身性を併せ持っている。
 私が考えたのは武田真治だった。山田孝之や高良健吾でも良いのかもしれないが、若い俳優で武田真治以上に似合いそうな人は思いつかなかった。

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