木曜映画サイト 「転校生-さよなら あなた-」 サブスクデビューし損ねた話

 世の中、家で映画を観るならサブスクなのかもしれない。だが、私は毎月定期的にサブスクにお金を払うことには踏み出せないでいる。それで今でも月に一度くらいレンタル屋でDVDやBDを借りている。最近、近所にあるDVDレンタル屋さんで「転校生」を借りた。
 さて、私は小林聡美と尾身としのりが出演している「転校生」を借りたつもりだった。ところがろくにパッケージも見ないで借りており、実際家に帰ってみたらそれは「転校生-さよなら あなた-」だった。
 大林監督が「転校生」をリメイクしたことなど知らなかった。間抜けな話である。ちなみに「転校生」は1982年、「転校生-さよなら あなた-」は2007年。「転校生-さよなら あなた-」の主人公は蓮佛美沙子と森田直幸。

 それでふと、これはオリジナルの1982年版を観てからリメイク版を観たほうが良いのではないかと思ったのだ。だが、近所のDVD店では1982年版を置いていない。
 というわけでこれはいよいよサブスクデビューをするべきだと思い至ったのである。旧世代爺さんとしては一大決心である。

 ところが1982年版「転校生」はサブスクにないのだ。U-NEXTにもDMM TVにもamazonプライム・ビデオにもない。
『キネマ旬報』「1980年代日本映画ベスト・テン」第7位であるというのに。
 ネット上ではその理由について、当時17歳の小林聡美がおっぱいを見せているからだとか、製作側がリメイク版のほうを見てくれと言ってるんじゃないの、とか素人考察がなされていた。
 考察はともかく、ないものはないのである。
 売ってはいる。定価は5280円。いや、そんなに払うほどの熱意はない。メルカリ? それはサブスク以上にお爺さんには心理的ハードルが高い。

 というわけでサブスクデビューし損ねた私は大人しく「転校生-さよなら あなた-」を観たのだった。
 内容? 別に悪くはなかった。悪くはないが、00年代日本映画としてはベスト100にも入らないだろう。

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