木曜映画サイト カラオケ行こ! 雑感

 平日に行ったら席が半分くらい埋まっていた。平日鑑賞者五名などという映画もある中で随分人気があるものだ。
 男女比は女性が九割くらいだった。私は漫画原作なのを知ってはいたが読んでいない。ひょっとしてこれは男と男のカップリングもので腐女子が集まっているのかと不安になった。
 だが少なくとも、いわゆる該当場面はなかった。

 見知らぬヤクザが中学生の合唱部部長をカラオケに誘う。組長主催のカラオケ大会でビリになると変な刺青を入れられるから歌い方を教えてほしいとヤクザが言う。
 設定に無理があると思った。
 カラオケ店でヤクザ役の綾野剛が自身の勝負曲だというX JAPANの「紅」を歌う。
 やはり設定に無理があると思った。
 というのも、綾野剛が裏声で歌う「紅」が結構うまいのである。少なくともこの歌でビリにはならないだろう。裏声がきもいと齋藤潤演ずる中学生合唱部部長が言うのだが、それほどきもいとは思わなかった。
 このあたり漫画だと、中学生がきもいと言えば、きもいで決定なのだろう。映画と漫画の違いが出てしまった気がする。

 これは雑感なのでちゃんとした感想は省略。
 評判が高いだけあって面白かった。9割の女性陣は鑑賞後、「綾野剛大好き」よりも「齋藤君萌え」で帰っていったかもしれない。
 私はカラオケと直接関係ない、学校での映画鑑賞シーンが好きだった。
 あと副部長と「和田ァ」をくっつけてほしかったと思うのだが、恋愛ものは頑として拒否する原作なのだろう、たぶん。

 原作は読んでいないが、このヤクザは「合唱部部長にどうしても歌を教わりたい」というよりも「あの中学生とどうしてもカラオケ行きたい」という動機でないと、やはり設定に無理があると思う。まあしかし、それ以上は深く考えないことにする。

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