鳥栖0-2名古屋 名古屋の策が嵌る

 鳥栖はここ2試合、3-0、5-2と大勝を続けた。前節から中二日でありながら、先発メンバーは前節と変更なし。一方の名古屋は前節ユンカーのハットトリックで勝利したもののここ5試合で2勝3敗。ユンカーはベンチスタート、前節から5人を変えた。
 日程が詰まっていても、人を変えなければ連携などでメリットがある。5人も変えた場合、複雑な戦術を行う際に継続性で問題が出ることがある。
 名古屋の策はシンプルだった。

 鳥栖は、ハイラインでコンパクトにし、中盤でボールを奪えば裏をヒアンに狙わせるというサッカーを指向していた、らしい。らしいと書くのはそれが名古屋の策で全く出来なくなったからだ。
 名古屋は開始直後、中盤を省略しハイラインの裏へのロングボールを多用した。鳥栖のディフェンダーがボールを持つと前からハイプレスをかけた。そのため鳥栖のラインを上げてコンパクトにして繋ぐサッカー、は機能不全に陥った。
 名古屋の先制点は6分。左サイドへのロングボールをパトリックが受けて切り返し。そのパトリックのクロスに走り込んできた稲垣がワンタッチ右足シュート。美しい得点。
 その後も名古屋優位が続いた。12分、鳥栖の原田が松井にレイトタックル。松井がボールを蹴ってからの足払いで警告を受けた。

 そのあたりから名古屋はハイプレスをやめた。鳥栖がボールを持つと5-4-1でブロックを構築し背後のスペースをなくした。鳥栖はボールを持っても繋いで背後をつくことは出来ないでいた。
 そして36分、米本を松井が倒した。松井は先にボールに触っていたが、足裏を見せてのカニばさみタックルで危険な行為。警告2枚目で退場。
 その後は名古屋が数的優位となり、鳥栖を圧倒した。後半に入って50分、倍位のニアサイドへのシュートが決まって0-2。名古屋が4点くらいとっても不思議はなかったがその後は決まらず試合終了。

 鳥栖の2連勝をよく研究した名古屋が、策を練ってそれが見事に嵌った試合だった。名古屋は暫定4位、鳥栖は暫定17位。

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